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早稲田大学100回目の新入生として

 1982年4月1日、私は早稲田大学教育学部教育学科教育学専修に入学しました。いわゆるトリプル教育といわれる専修で、ここから「教育とは何か?」を問い続ける日々が今でも続いているような気がします。立川市砂川地区で生まれ育ち、地元の小学校から私立の女子校で中学、高校6年間を過ごして、早稲田大学進学となったので、中高の恩師たちには、「女子校から男性ばかりの早稲田大学で過ごすのは無理だから別の大学にするように。」と心配され、確かにどこに行っても男性が多く、校舎の女子トイレも少ないなど驚かされましたが、大学院を含めると8年間を早稲田の杜で過ごすことができ、見事にワセジョ?になれたようです。

 

 4月に入学するとちょうど大学は創立100周年で、記念事業や大隈講堂での講演会等が目白押しで早慶戦にも勝ち、リーグ優勝もして提灯行列も体験でき、とても得をした気分でした。学部では教員免許状、社会教育主事、学芸員、図書館司書教諭の資格を取得し、大学院では砂川地区での経験から子ども会と地域の教育力をテーマとした修士論文を書いて教育委員会に就職したので、この4つの資格を生かすことができました。

 

 稲門会への入会は、大学に入学した5月に当時立川稲門会の会長だった親類の砂川昌平氏に連れられて、府中市で開催された三多摩稲門会の受付を手伝ったことが始まりで、ここから私の稲門会ライフが始まり、たくさんの先輩、後輩、関係者の方々に出会うことで思わぬ人生の展開もあり、公務員としての世界以外を知ることができ、残念だったこと、大変だったこともありましたが、今では楽しい思い出になって今にいたっています。人としてどう生きるべきか、貴重な経験をすることができました。

 

 そして100回目の新入生は、稲門会のご縁で早稲田学報のリニューアルや、創立125周年にも校友会役員としてかかわらせていただきました。立川稲門会も50周年、これからも多くの出会いを楽しみに、稲門会ライフを続けたいと思います。よろしく

お願いいたします。

 (柴 香里)